遊び心のある間取りから
子どもたちの伸び伸びした動きと
家族の一体感が生まれています。
一年を通して暮らしやすく
家族みんなが楽しめる家をつくりたい。
Q.当社にご依頼くださったきっかけは、ホームページをご覧いただいたことでしたね。
ご主人:新築に当たって重視したのが性能とデザインでした。これらと予算を念頭に検索したところ、ある程度決まった規格をベースに、それぞれの要望を盛り込んでいく住宅の建て方があり、これなら費用を抑えられると知りました。そこで、福井でこのような住宅を手掛けるところを探したら、h+さんのセミオーダーの住宅が出てきて、デザインも私たちの好みだし、優れた性能の家を建てられそうだと思い、お話しを聞きに伺いました。
奥さま:これまでに手がけられたいくつもの住宅の写真を見ながらご説明いただき、私たちの思いが実現できると思ったので、お願いすることに決めました。
Q.性能面では、室内の温度や湿度を快適に保つことを重視されていましたね。
ご主人:以前住んでいたアパートは結露に悩まされていたので、そういう困った現象が起こらないことを第一の前提にしてたね。
奥さま:その悩みに応えてくれたのが、外からの日差しなども利用して、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるパッシブハウスでした。
Q.本棚の設置や、効率的な生活動線などのご要望もありました。
奥さま:私たちもこども2人も本が好きなので、大きな本棚は欲しかったですね。
ご主人:たくさんの本を置けることと、子ども部屋へ行く途中に設置することをお願いしたね。それから、ウォークインクローゼットをランドリースペースの続きに配置して、スムーズに収納できるようにしていただきました。
奥さま:ダイニングキッチンのシンクの後ろに設けた収納棚の奥行きは、いろいろなものを入れられるように、当初の設計より深くと変更をお願いしました。今思えば、一つひとつには大きくこだわらず、予算の範囲で、性能よく、使い勝手よく、を大事にしてましたね。キッチンやお風呂もスタンダードなものから選びましたし。
ご主人:一点豪華主義というより、それぞれについて予算と照らし合わせながら何がベストかを考えた感じですね。

確認と納得を重ねた設計・施工。
部屋のスパイラル配置にワクワク!
Q.設計段階の打ち合わせなどで、今もよく覚えておられることはありますか。
奥さま:建てる土地が決まると間もなく、パッシブハウスに活用する太陽の日差しの角度を測ってくださり、それをもとに設計してくださったのが印象に残っています。
ご主人:それから、私たちの要望を細かく聞いてくださって、間取りもよくある配置やそれに近いものではなく、まさか!という、全く想定していなかった提案をしてもらえたのが本当によかったと思います。

Q.部屋をスパイラル状に配置して、1階と2階を緩やかにつなげた設計のことですね。
ご主人:はい。大きくは、ダイニングキッチンと寝室が1階、リビングと子ども部屋や本棚スペースが2階という間取りですが、寝室はダイニングキッチンより一段低く、子ども部屋と本棚スペースはリビングより少し高い位置にあって、全体で4段。驚きましたが、住んだときのことを思い描いてみたら、これは楽しく暮らせそうだと感じました。
奥さま:模型を見たとき、ものすごくワクワクしました。遊び心があるけど奇をてらい過ぎることなく、私たちの要望に沿って暮らしやすい間取りを考えていただいたと思っています。
Q.工事中の出来事などで、今も覚えておられることはありますか。
奥さま:現場での話し合いが多く、スイッチの高さや照明の位置などを、私たちと一緒に確かめながら進めていったのが印象的でした。他の業者さんで家を建てたお友だちに話したらびっくりしていたので、とても丁寧に施工していただいたと改めて感じています。
ご主人:照明の位置を変更したときも、ここだと頭に当たるとか、ここだと眩しいとかを現場で説明を受けて決定したので、納得できました。

パッシブハウスの心地よさを日々実感。
Q.冬に温かく結露しないなど、家の性能面を重視しておられましたが、1年余り暮らされていかがでしたか。
ご主人:非常に驚いているのは、エアコンが、夏は2階の1台、冬は1階の1台を動かすだけで、家全体がほぼ均一な室温になっていることですね。ここは寒いとか、ここにいると暑いという場所がなくて本当にすごいよね。もちろん結露もないし。
奥さま:本当に。もう前のような家には戻れないね。それと同時に思っているのは、今どきの住宅の中には、床暖房を入れて、断熱材をたくさん入れて、冬は暑過ぎるくらいの家もあるけど、私たちはそういう家ではなく、ある程度あったかい家にしたかったので、それが叶ってよかったです。例えば寝室は、冬場の夜は若干寒いんですけど、その寒さが季節を感じられて心地よいので、気に入っています。

Ua値 0.37(等級6)
C値 0.34
Q.電気代は以前の家と比べてどうですか。
ご主人:前のアパートもこの家もオール電化で、こちらに来てドラム式乾燥機を使うようになったのですが、それでも使用量が多くなる冬場で2割くらい安くなっています。
奥さま:電気代が上がっている中で金額が下がったということは、使用量がかなり少なくなっているということですね。
Q.南側の天井のすぐ下にある明かり取りの窓は、通常設けるひさしをつけず、光は通すけれど熱は反射するガラスを入れています。ここは街中なので光を楽しめる方がいいのではという考えからですが、その効果はどうですか。
ご主人:太陽の光が差し込む角度を計算してくださっているので、夏場は、日中の強い日差しが入ってこないし、逆に冬場になると入ってきます。壁に映る光の線で季節の変化がわかり、日差しが入るとやはり暖かさも感じます。
奥さま:春と秋のお天気がよい日は、ダイニングテーブルの辺りが眩しくて、パッシブハウスらしさを感じますね。

思い思いに過ごしながら
つながりを感じる暮らしができています。
Q.スパイラル状に配置した部屋はいかがですか。
ご主人:ダイニングから2階のリビングが見えるので、2階で遊んでいる子どもたちの様子が台所にいる妻の視界に入るし、どこにいても気配を感じられるのがいいですね。
奥さま:遊びに来たお友達も「家族の気配が感じられる家でいいね」って言ってくれました。1階と2階が途切れずにつながる家という特徴を感じてもらえたのがとてもうれしかったです。キッチンから見上げる階段と外の景色が私のお気に入りで、家事の疲れも癒されます。それから、ダイニングと寝室の段差を利用して、子どもたちが寝る前に読む本などを寝室の角に置くようになり、段差が活きてるなと思っています。
Q.住まわれて感じておられることや、家を見られたご友人などの声をお聞かせください。
奥さま:キッチンやランドリーなど、動線がひと続きになった水回りは非常に便利ですし、スペースを広くした下駄箱には、備蓄用の水や災害グッズなども収納できています。
ご主人:植物が好きなので、家の前に土のエリアを設け、自分たちで木や花を選んで植えたのはとても楽しかったですね。
奥さま:お友だちからは、先程の「家族の気配が感じられていいね」の他に、「おしゃれだね」とか「落ち着くね」と言われます。特にうれしいのは「落ち着く」ですね。小学1年生の娘の友だちは「このお家大好き!」って言ってくれるんですよ。いろんなところに遊べる場所があるのが楽しいみたいです。
ご主人:確かに遊びがいはあるね(笑)。私たちが普段過ごす時間が長いのはダイニングですが、大きい一つの空間に居場所がいくつもあるので、それぞれが自由にしていても互いの存在を感じられ、そういう暮らしができていることを喜んでいます。
このたびは、取材へのご協力ありがとうございました。


