14年前にお世話になったMOKスクールで、講師を務めさせていただきました。素晴らしい講師陣が揃う中で、「お断りしようかな…」と一瞬考えましたが、こうした機会をいただけたことに感謝し、少しでも恩返しできればと思い、お話をさせていただきました。
今回のテーマは「持続可能な設計事務所運営を考える」。MOKスクールなのに経営の話!? なかなか難しいテーマでしたが、私からは独立当初から掲げてきたミッション「たのしいけんちくを、もっと。」を続けてきた結果、持続可能な建築と経営に繋がったというお話をさせていただきました。
2人目の講師は、「すごい建築士になる!」の著者である関本竜太さん。結婚→新婚旅行(北欧)→退職→フィンランドでの就職活動→アアルト大学への留学、という流れを初めて伺いましたが、新婚早々に働いていた設計事務所に辞表を出すという覚悟と行動力が、「すごい建築士になる!」という関本さんの原点なのだと感じました。
最後は、小谷和也さんのコーディネートによるパネルディスカッション。「建築家と発信」「建築家とローカル」「新しい建築家像」というキーワードのもと、セミナー職人のお二人に助けていただきながら、若い建築家の方々に最低限のメッセージは伝えられたのではないかと思います。
今回のセミナーには、100名を超える異例の申込みがあり、Zoom参加者も多数いたそうです。私のセミナーが終わった際に質問がなかったため、「刺さらない話をしてしまったのかな…」と思いましたが、懇親会が進むにつれて名刺交換が始まり、多くの感想や質問をいただき、資料をまとめた苦労が報われました。最終的には40枚以上の名刺を交換!大阪の方は、酔わせて本音を引き出すのが得意なようです(笑)。
懇親会はセミナー参加者よりも多いのでは?と思うほどの大盛況で、14年前のMOKスクール同期や懐かしい方々との再会もあり、とても楽しいひと時でした。その後も二次会、三次会と続き、三澤先生たちが始めたスクールをきっかけに生まれたこのコミュニティの強さに圧倒されました。このようなコミュニティから生まれる建築は、他の地域ではなかなか対抗できないのではないでしょうか。
最後に三澤文子さんから「伊藤さん、立派になったわね!」と言っていただきました。14年前、木造の基本をもう一度学びたいと思って参加したMOKスクール。独立当初に熱意のある方々と交流できたことは本当に良かったこと!そして、これからもさらに「すごい建築士、すごい建築家になってやろう!」と、大きな刺激を受けた貴重な機会でした。
みなさま、本当にお疲れさまでした!