News お知らせ

Categories

Category : h+ARCHITECTS

オーナーズボイス 小松市「ウェルエイジングと胃と大腸のクリニック『クリニックそら』」

「ウェルエイジングと胃と大腸のクリニック『クリニックそら』」廣﨑拓也医師インタビュー。

「そらの下で、晴れやかな気持ちになれるように」

石川県小松市の閑静な住宅街に立つ「ウェルエイジングと胃と大腸のクリニック『クリニックそら』」。2025年1月に竣工し、2月から移転開業されました。弊社へのご依頼のきっかけや竣工までの道のり、そして現在とこれからのことを、施主の廣﨑拓也医師に伺いました。

誰もがこころ救われる
「そら」のようなクリニックを。

⚫︎隣県にある弊社に設計を依頼されたきっかけや経緯を教えてください。

実は当初、友人である建築家に設計を依頼していたのですが、進んでいくうちにコストが予定以上にかかることがわかり、一旦見直させてもらったんです。その後、ウェブで近隣県の建築事務所を検索していたところ、hplusさんのホームページを見つけました。僕が思い描いていたクリニックは、和の落ち着きを大切にしながら北欧建築のような美意識や、カフェのようなさりげないお洒落さを取り入れた、モダンで居心地の良い空間。特にhplusさんが手掛けられた福井市の「ひらざわ内科ハートクリニック」さんの建築を目にした時、ビビッと来たんです(笑)。笏谷石のエントランスや植栽の雰囲気、トータルのデザインが素晴らしく、「僕の求めるクリニックはこれだ!」と強く感じました。元々自分の直感を信じる方なんですが、この感覚を信じてすぐに依頼しました。

⚫︎理想のクリニックのイメージを描くまで、どんな経緯があったのでしょうか?

まずクリニックの名前を先に決めていたということが大きいですね。大学~研修医時代を含めて約20年間を愛知県で過ごし、父の広崎外科医院の後を継ぐため2018年に小松に帰郷しました。ある日、とても気持ちが落ち込むことがあったのですが、運転していると前方に青空が見えて。その瞬間、気分がパッと晴れて救われたような気持ちになりました。その時に、クリニックの名前は「そら」にしようと決めました。患者さんが青空の下にいるような、晴れやかな気持ちになれる場所を作ろうと思ったんです。その後、父のクリニックに勤務しながら構想を温め、2022年にhplusさんに設計を依頼しました。

⚫︎ご依頼当初は細かく文章や写真でイメージをお伝えいただきましたね。

最初に「想いを書いてください」とご指示いただいたのですが、改めて紙にアウトプットすることで思考をまとめることができました。以前の病院は清潔感を大切にしていたのですが、温かみにはやや欠ける部分があった。だからこそぬくもりを感じられる空間にして、患者さんの緊張を解きたいという想いが一番大きかったですね。その後、伊藤さんや本岡さんとお話しする中でどんな風にその思いを形にするかを突き詰めていくことができ、理想像が明確になっていきました。

解放性とプライバシーの両立が叶う
心地よい空間づくり。

⚫︎「空を見上げる」デザインは、まず待合室に反映されましたね。

玄関入ってすぐの待合室は、奥に向かって天井がなだらかに上がっていくように設計していただきました。この提案は斬新でしたね。高窓(ハイサイドライト)からそらが見え、自然と目線が上に向くようになりますから。また、待合室には大きな窓があり、自然光がたっぷり入ります。当院では内視鏡検査を行なっていることもあり、どうしても一人一人の滞在が長くなりやすく、お待ちいただく時間も多くなりがちです。だからこそなるべく患者さんの身体的・心理的ストレスが軽くなるよう、パーソナルスペースを広く、明るさを感じられる空間にデザインしてもらいました。ただ、解放感が感じられる一方で、プライバシーが確保できるかどうかも大切な課題でした。窓の内外に植栽することで通りや駐車場からの視線を防ぐと同時に、車や周りの建物が目に入ることで感じる現実感をカットできました。他にも待合カウンターを設けたり、座る方向を問わないソファを置くことで患者さん同士が向き合わないようするなど、細部に工夫を凝らしていただいたおかげで、解放感がありながらプライバシーが保てる待合室になりました。

⚫︎コンセプトカラーである「青」の色決めと、配置も大きな要でした。

どの「青」にするかは一番の迷いどころでしたね。カタログを見せてもらいながらに無数にある青色を見ていったのですが、しっくりくる色がなくて。少しグリーンがかったような青を探していたところ、たまたま手元にあったお菓子のパッケージが僕の求める色だったんです(笑)。本岡さんに「これがいいです!」とそのパッケージの写真をお見せしたところ、ご理解いただけてようやく決まりました。青の壁紙を受付の背後や内視鏡室の天井など、いくつかの部屋に取り入れたいと思ってたのですが、全体のバランスを考えると厳選した方が良いと言われました。意外でしたが、結果正解だったと感じています。淡いベージュの壁紙をメインに青い壁紙をポイントとなる部屋の一側面だけに配置してもらったことで、逆に青の美しさが際立ちました。プロならではのアドバイスだなと感服しましたね。

設計変更もしなやかに
ウェルエイジングを支える美と健康の総合クリニックへ。

⚫︎設計中で印象的だった出来事はありますか?

急遽、妻の美容皮膚科を増設することになり、ギリギリのタイミングだったのですが設計を一部変えて、診察室を増やしてもらいました。法律とコストを考えると、床面積を500平米内に収めることが望ましいのですが、住居用のインナーガレージを省略することでなんとか要望を叶えてもらいました。かなりの無茶ぶりでしたが、hplusさんには柔軟に対応いただき、とても感謝しています。おかげで美と健康に寄与する「ウェルエイジング」クリニックとして、新たな看板を設けることができました。

アナログな院内設備を
スタイリッシュに転換。

⚫︎前のクリニックから引き継いだことや、残したものはありますか?

以前のクリニックでは看護師さんたちが付箋を貼って大切な連絡や記録を残していたので、そこらじゅう付箋だらけでした(笑)。hplusさんはその様子も綿密に記録されていて、診察室の患者さんからは見えない部分に掲示板を用意してくれました。ここは従来同様に付箋も貼れますし、マグネットも使えます。アナログな手法をスタイリッシュに再現するアイデアには脱帽しましたね。患者さんだけでなく、スタッフの働きやすさもよく考えてくださり、必要な手法は持続させるという姿勢に共感しました。また、クリニックは張り紙が多くなりがちですが、掲示板を工夫してもらったことで、1箇所に張り紙をまとめられるようになり、すっきりと洗練された空間を保てるようになりました。

⚫︎看護師さんらスタッフの声も幅広く取り入れられていましたね。

実現できるかは別にして、設計前にスタッフに自由に意見を述べてもらうワークショップをhplusさんが行ったことも印象的でした。図面を前に、どういうふうに働きたいか、どこが心地よいのか、フラットに言い合えたことが風通しの良い職場づくりの根幹になったと思います。スタッフの休憩室も小上がりを設けて、モダンに仕上げていただきました。

雨の日も晴れの日も
希望を持てる場であるように。

⚫︎移転してから1年ほど経ちますが、周りの方々からの反応はいかがですか?

僕自身は大満足で心地よく過ごしていますが、周りの方々からどう思われるかは予想できず、少し不安があったんです。でも実際には患者さんから「温かみがあって心地いい」「木の香りがして安らぐ」と言っていただくことが多くて、ほっとしています。お金をかければいくらでも思うようなデザインができるとは思いますが、hplusさんはトータルコストの中でお金をかけるところとそうでないところをうまく取捨選択し、予算に添った提案をしてくださいました。医療家具を含め、全国のさまざまなメーカーから「クリニックそら」の雰囲気にマッチしたものを探してくださったのもありがたかったですね。

待合室のソファの色は、本岡さんにグラフィックでさまざまなカラーパターンを作ってもらい、アイボリーと薄いグレーの2色に決めたのですが、ある日ふと「これは”雲”だ」と気がついたんです。待合室でみんなで雲に乗ってそらを見渡している。僕の思い描いた世界が、いつの間にか出来上がっていたんですね。雨が降っても曇っていても、必ずそらは晴れる。雨の日は一緒に傘さして歩き、晴れたらともに青空を見上げましょう。そんなメッセージを受け取ってもらえるよう、スタッフともどもこの場所で成長していきたいと思っています。

text) yuki sugimori 

ウェルエイジングと胃と大腸のクリニック
クリニックそら

https://www.clinic-sora.jp
〒923-0934 石川県小松市栄町11番地1号

株式会社hplus
つながりのデザインで、 地域に+happiness。
https://h-plus.biz

h+ARCHITECTS
たのしいけんちくを、もっと。
https://miaaa.biz

h+LAB.
UPDATE FUKUI  LIFE UPDATE LOCAL LIFE
https://h-plus.biz/lab/

一覧へ戻る

関連記事

Categories

Category : h+ARCHITECTS